金融危機、サブプライムローン / Financa krizo, altriskaj hipotekaj pruntoj (Japanlingve)

「100年に一度あるかないかの金融大恐慌」だと、あたかも地震や大洪水のような自然災害のように言う人があるようだが、まったくそうではなく「金融危機」は社会現象であって、責めを負うべき人たちがいるはずだ。
"La grandega financa krizo, kiu preskaŭ aŭ apenaŭ unufoje okazas en cent jaroj", tiel diras kelkaj homoj, kvazaŭ ĝi estas natura fenomeno kiel grandega tertremo aŭ grandega superakvego. Sed ĝi estas tute ne tiel, sed "financa krizo" estas socia fenomeno, kaj devas troviĝi la homoj, kiuj havas respondecon.


表題のサブプライムローンの訳語は、NUN-vortojのお仕事に拠っています。サブプライムって、「準優良」という意味らしいですが、このエスペラント語では、英語名称のそれではなく、実態を直接に表現したものになっていますね。

Ekzempro de vortoj

La altriskaj hipotekaj pruntoj al ne plej bonkreditaj personoj aktualiĝis en Usono, 2007, kaj kaŭzis samtempan falon de akcioj en la tuta mondo.

例文

2007年米国で発生したサブプライムローンの信用リスクの顕在化は世界同時株安を引き起こすことになった。

http://www.vastalto.com/nun/?p=18

こうして、今世界金融危機・不況・大量の首切りが行われているってわけですか。


ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)』によれば、この「サブプライムローン」はひどいもので、こんなローンを許したアメリカ、それを「金融工学 financa tekniko(?)」とかで太鼓判を押した学者たち、それを売りさばいた銀行・会社、みな有罪だと思った。

 サブプライムローンとは、社会的信用度の低い層向けの住宅ローンだ。…
 その利率は一般のプライム(優良顧客)と比べ非常に高く、最初の二、三年は利子が低いがその期間を過ぎると急激に10〜15%に跳ね上がる。…
 機械工であるマリオの月収は貧困ラインぎりぎりだったが、何故かそれはまったく問題にならなかった。所得証明用の給与明細の提出すら必要なく、すぐに50万ドル(5500万円)の融資が下りた。
 だが月3100ドル(34万1千円)のローンを返済するためにマリオとマリア、それに三人の息子たちがフルタイムで働いても、収入のほとんどは返済に回り、生活苦はひどくなる一方だった。…
 支払いが苦しい月は利払い以下の返済でも大丈夫だと言われていたのが、払いきれない分はそっくり元本に組み入れられ、返済額が雪だるま式に増えていたことに気づいた時にはもう手遅れだった。…
 …「サブプライムローン問題」は…「貧困ビジネス」の一つだ。…(貧困ビジネスとは)貧困層をターゲットに市場を拡大するビジネスのことを指す。


ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)』「プロローグ」より


どうですか? それで儲けた人たちがいるんですよ? それを野放しにしておいて、労働者がホームレスになって良いんですかね。アメリカを支援しなきゃいけないんですかね? きっちり自分でケツを拭いてもらいたいものです。


ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)