Ne violenton, sed amon al geinfanoj! kaj la kredado pri cerbo / 脳信仰

Eĉ vidi la violentojn de siaj gepatroj malbone influas la kreskadon de la cerbo de la gefilo.

23a de Aprilo Yomiuri-Shinbun
En infaneco vidadi siajn gepatrajn violentojn influas venene la kreskadon de la cerbo de la gefilo. Tio evidentiĝis per la studado de la asistprofesoro Tomoda-Akemi, kiu estas kuracistino kaj studas la kreskadon de infano, ŝi laboras en la uiversitato KUMAMOTO.
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100423-00000025-yom-sci




両親のDV目撃した子供、脳の発達に悪影響

4月23日3時3分配信 読売新聞
 子どもの頃に両親の家庭内暴力(DV)を見て育つと、脳の発達に悪影響を及ぼすことが、熊本大の友田明美准教授(小児発達学)らの研究で分かった。

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 研究は米ハーバード大と共同で米国人を対象に実施。3〜17歳時に自身は虐待を受けず、日常的に父親が母親に殴るけるなどの激しい暴力をふるう姿を目撃した18〜25歳の男女15人と、虐待のない家庭で育った33人を選び、MRI(磁気共鳴画像装置)で比較した。

 その結果、目撃経験者は目からの情報を処理する右脳の「視覚野」の容積が、目撃したことのない人に比べ平均20・5%も小さいことが分かった。

 視覚野の血流量を調べると、目撃経験者の方が8・1%も多く、これは神経活動が過敏になっている特徴だという。

 学力や記憶力も調べたところ、目撃経験者の方が低い傾向が出た。

最終更新:4月23日3時3分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100423-00000025-yom-sci

おなじもの
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100423-OYT1T00025.htm


子どもに暴力のシーンを見せることは少なくとも心理的には良くないし、心理的に良くないことが、しかし発達には良いなどということはないだろう。家庭内暴力だけでなく、紛争・戦争、貧困・飢餓・災害などが子どもたちの心に大きな傷を残すことはすでに知られている。
自分の子どももテレビの時代劇はチャンバラシーンが怖くて、画面に「ちょんまげ」が出てきただけで「テレビを消してくれ」と大騒ぎである。
子どもには暴力ではなく、幸せな家庭による愛情とおいしいごはんと学校と遊び場と友達とが必要である。そのことはいくら強調してもしすぎることはないくらいであろう。
したがって、この研究の意図や結論に不満があるわけではない。問題はこのニュースをどう受け止めるか、ということかもしれない。



つまり脳のことである。

暴力目撃者の脳の「視覚野」の容積は小さかった、しかし過敏らしく血流は多かった。学力や記憶力は低かった。

これである。
まず、視覚野の容積が小さいとして、そのことが何を意味するかということは、ニュースでは「視覚」に関すること以外言及されていない。また脳の容量が同一だとすると、視覚野が小さい分、代わりに何かが大きくなければならない。その大きい部分が、無駄な役立たずな死んだ肉塊としての脳なのか、別の何かなのかについても述べられていない。つまり、視覚野が小さいことがどんなに「悪い」ことなのか「良い」ことなのか何も言及されていないのである。
次に、その小さい視覚野の血流は多かったという。小さいからそれを補うために多いのか、それとも病的に「過剰」であり「過」敏(敏感に過ぎる)なのか、この文章だけから判断することは難しい。一般人より脳血流が活発だということは、昨今の情報の海で言うと、「良いこと」である。脳血流を増加させる運動や食べ物が、脳血流を増加させることが「良いこと」として宣伝されている。
最後に、学力や記憶力は、その調査の対象が33 48人という少数の米国人ということを考えても、これを「脳」に直結させて理解してはならない。家庭内暴力がなされている家庭の経済状況や本人たちの栄養状態も含む生育過程、学習条件など全てが勘案され、かつ個別の諸条件が無視できるほど大量のサンプリングが必要であるはずだからだ。しかも記憶力テストなら、そのテスト時の個人的な内的・外的諸条件に大きく左右されるものである。

  • 暴力 > 脳の萎縮 > 低学力・学力低下
  • 暴力 > 脳の過敏 > うつ病や過剰反応(記事はそのようには書いていないが)

暴力が良くないのに間違いはないが、こうした「脳信仰」を強めるような書き方は正しいことなのだろうか。譲ってこれらの図式が正しいとすれば、そのことに起因する「脳差別」「脳差別イデオロギー」が広まらないか心配である。

  • 家庭が貧困 > 家庭内暴力 > 脳が器質的に劣悪 > 低能でうつ病 > 「仕事ができない」のは脳のせい・うつ病なのは脳が悪い > ダメ人間
  • 「仕事ができない」 > 子どもの頃親が夫婦喧嘩をしていたらしい > だからあいつはダメ人間

とにかく、こうした研究が「脳信仰」と結びついて、就職差別・結婚差別などの差別を合理化し助長したり、いじめにつながったり、意味のない「健康食品」や「健康法」の押し売りやバカ買いにつながらないか、つながらないよう用心しなければなるまい。


参考:

脳トレ」効果に疑問…英で1万人実験
4月21日12時34分配信 読売新聞
 コンピューターを利用した脳トレーニング(脳トレ)は、健康な人の思考力や記憶などの認知機能を高める効果は期待できないことが、ロンドン大学などの1万人以上を対象にした実験で分かった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100421-00000518-yom-sci