オーシャンズ13と「孤児」たち

先日テレビで、オーシャンズ13をやっていて、久しぶりに長い時間テレビを観た。実はやっぱりうちのテレビは解禁されているのだ。ただし、ゴハン中はだめ。
さて、最後の方で、ジョージ・クルーニーアンディ・ガルシアに言う。
「あの金は慈善に使った。里親に虐待されていた子どもたちを施設に入れたんだ。なんならまた子どもたちを里親のもとに送り返そうか? 200人だ」
セリフの細かいところはどうでもいい。
このセリフに「リアリティ」というものがあるのかどうか、ということだ。アメリカは人口そのものが多いから、どんなたぐいの境遇の人たちもたくさんいるだろうけれど、「里親に虐待されている子ども」というのがそんなに沢山(200人は少ないのか?)いるのだろうか。それ、というか彼らを「施設に入れる」その「施設」というものがあって(私設な孤児院というものはありそうな気がする)、その施設に対する寄付を取り消すと、虐待する里親のところに戻らざるを得ない、ということか。
そうだとすると・それが一定のリアリティを持つとすると、里親による虐待というものがアメリカでは一定の社会問題になっていて、里親はたぶん金銭的理由から孤児を引き取る(金銭的理由が充足されれば手放して施設に入れる)という理解が前提されているということになる。
ガルシアに対する「仕打ち」は爽やかで心地よいものだと思うのだが、その背景というものが原作もそうなっているのなら、深刻な問題だな、と思った。