マスコミのちょうちん拡声器化
マスコミは日本で最も有名な市長の「船中八策」なる妄想の解説と宣伝にばかり力を込めていますが、「引き戸の立て付けが悪いから蹴飛ばしてやる、いやなら対案出してみろ、選挙で勝ってみろ」というような乱暴なやり方や物言いは、この際はっきり表明しておきますが、私は嫌いです。大事なことはよく話し合い、少数意見を尊重して時間をかけてよりよい運営を行うのが民主主義であって、選挙で勝てばなんでもアリという態度は民主主義的な態度ではないと思います。そして日本の政治の原理は民主主義ですから、彼の言動はよろしくないと思います。
それにしても、マスコミはどうして「言論の自由」や「思想信条の自由」、組合の団結権など、基本的人権にかかわる重大な挑戦・侵害である「職員アンケート」について、こうもシラッとしておれるのでしょうか。そのことが非常な驚きであり、強い危機感を感じます。橋下氏に関する事項に限っていえば、マスコミの果たしている役割というのは、ほとんど「メガホン」だけではないですか。
許してはならない思想調査、基本的人権の侵害
日本で最も大きな都市で、最も有名な市長が、回答しないと処罰すると恫喝しながら、こんな人権侵害のアンケートを実施することを許してしまえば、他の自治体や団体でも、他の企業でも、あるいはもしかしたら組合内部でさえ、こうした思想調査が堂々とまかり通ることになってしまうと思います。
先日も書きましたように、エスペラントは「危険な言語」として、人々が「国家」や(カッコつきの)「民族」などシンボリックな抽象体に強制的に統合される過程で文化的のみならず肉体的にも弾圧を受け、グループの解散、投獄などの憂き目にあったことがあります。エスペラントにとって思想信条・表現の自由、結社の自由などは平和と並んで根本条件のはずです。
私はエスペラントを学ぶ者として、すなわち、このブログにあってはエスペランティストとして、標記のごとく大阪市の人権侵害「職員アンケート調査」を中止し、撤回することを要求します。
探せばPDFのダウンロードもいくつかのサイトで可能なようです。
- アンケートの中止を求める大阪弁護士会会長声明
その他にも少なくない団体個人が中止を求める声明を発表しています。
あまりのことに、アンケートそのものについてはあまり言及していませんでしたので、念のため付記しておきます。当該のアンケートは