職場では女性の結婚が相次いでいる。
ずいぶん前の話だが、若い女性に「結婚するのにはどういう手続きが必要か」とたずねられたので、
- 「まず警察やな」
- 「なんで?」
- 「危険人物同士が結婚すると、アブナイやろ? そやから自分と相手の所管の警察署に、生活安全課という課があるから、そこに届け出て許可証をもらうねん」
- 「ふーん、めんどくさいんですね」
- 「まあな。でもだからT君はこの間わざわざ平日に休暇をとって滋賀県の方に行ってたやろ? 彼女の実家が滋賀県やねん。」
- 「あ、そーかぁ。結婚されるんだぁ。」
それから一、二年経ってある日突然彼女に怒鳴られた。
- 「だましたでしょ!」
- 「朝からなんや?」
- 「結婚するのにケーサツ行かなあかん、てゆーたでしょ!」
- 「あ? ああ、ゆーた、ゆーた」
- 「昨日の夜、お父さんに、ケーサツ行く言うて笑われたわ!」
- 「あ、そら、笑われるわ。」