北海道の一週間 1999.06.22

4日目


羅臼に着いてから、次はサロマ湖と決めた。
これまで、大体毎日300km走っている。ゼファーの後ろに乗っている妻は何も言わないが、私は尻が痛くて痛くてたまらない。夜は、温泉に入って、ビールを飲んで、尻をもんだりたたいたりしてもらっているうちに、そのまま眠って しまう。 さて翌朝、食事を済ませて、知床峠を目指す。
まだ今日も晴れている。 峠の頂上に近づくにつれ、羅臼岳もどんどん視界の中 でのボリュームを増していく。かたや羅臼の街、かたやそびえる羅臼岳、という道である。近づけば近づく ほどに羅臼岳は美しい。雪も残っている。知床峠の頂 上は羅臼岳のすそのあたりになった。羅臼岳は、峠から観ると単体で、表面が比較的なめら かで、深い沢のようなものはあまりなく、傾斜は急で、頭はとがってない。上の方からわれわれを圧倒するよ うな感じがなんだかたのもしい。 知床峠にはウトロが近いせいかけっこう観光バスも来 ている。バイクも何台か来ている。その中に、釧路湿原で逢ったSL氏もいた。彼は羅臼のキャンプ場に泊 まっていたらしい。再会を喜んで、景色やコースの話 をしながら写真を撮り合った。

峠をウトロの方にでると陽射しが強くなって、やたら 熱く・明るくなってきた。
ウトロ崎でカラスに後頭部を激叩され(二人とも)、オシンコシンの滝でアイスクリームを食い、
浜小清水 前浜キャンプ場を経て小清水原生花園で馬をナデナデ し、網走のオホーツク水族館へと進んだ。
カラスは頭が良くて、後ろから襲ってきた。妻は怖く てしゃがみ込んでしまった。
馬は好奇心が強いのか、遠くにいても声をかけたり、 手を振ったりすると近づいてきた。
 遠くにいる馬は--- 手を振ってあげると--- どんどん近づいて--- なでてもらおうとした




オホーツク水族館にはクリオネがいて、初めて現物を 見た。生態やエサなどはまだわかっていないとの掲示だが、ではここに飼われているクリオネたちは飢え死 にするのだろうか? トドやアザラシやラッコも初めて見た。
トドは水中で息を吐かないのか、水面に顔を出す度にブハーッ・ブ ハーッとしている。そして狭くて濁った水の中を、ひ たすらひたすら三角に泳いでいるのを見ていると、ひ たすらアホな動物のように見えた。
ラッコはオスらし き2匹が顔を互いにかみつき合って丸太ん棒のように グルグルまわりながらケンカしていた。 あまり空腹でなかったわれわれは、昼食もとらず、網走湖能取湖サロマ湖と進み、サロマ湖畔でようや くホタテを食した。
この日は暑くて暑くて、湖は大きすぎて、なんだかダ レてしまい、とにかく早く次へ行きたくなっていた。 われわれは「塩別つるつる温泉」を予約して、サロマを早々に後にし、北見-留辺蘂(-塩別)と宿への道 を急いだ。到着はやっぱり18時頃で、朝から夕方まで、約300kmの行程となった。




■3日目に戻る■   ■5日目へ■