北海道の一週間 1999.06.23

塩別つるつる温泉

夕方、だんだん雲が広がって、明日の雨をはっきりと示すようになって宿に着いた。
「塩別つるつる」温泉はあの龍神温泉のように「つるつる」になる泉質である。
ここの宿は、今回の度の中で、一番良かった。
安くて、食事は特別なモノはでないがうまくて、お年寄りがたくさん泊まりに来ていて、温泉を楽しんでいる(階段がお年寄りにはややつらい)。浴場も広くて種類もあって、そこにいるだけで楽しい。一泊二食付きで7,000円に満たないこの宿にわれわれは大いに満足した。廊下に飾ってある版画がよかった。どれも北海道の、これまで見たような景色ばかりだが、その現実の光景をほうふつとさせるような、素敵な版画であった。
翌朝の朝食はお年寄りの団体がいたせいか、和食のバイキングで、どれもうまかった。ロビーではおばあさんが世話役と思われるおじいさんに、
 「ほんとに良いところに連れてきて頂いてありがとうございます」
と繰り返していた。

外は曇りで、雨が今にも降り出しそうである。われわれはオーバージャケットを着込んで層雲峡に向かった。案の定、層雲峡に近づけば近づくほど雨足は強くなる。雲や霧で大雪山も見えない。とても寒い。われわれは、層雲峡敢行を断念し、小函でトウモロコシ、ジャガバタ等を食し、銀河トンネルを抜けた後、銀河の滝・流星の滝をチラと見ただけで、そこを走り抜けることにした。平地に行けば雨も少しはマシかもしれない。旭川まで、ずーっと雨だった。バス停や道の駅で長い休憩を繰り返し、3時頃「旭川ラーメン村」に着いた。ガイドに載っていたラーメン屋に入ってみると行列ができる寸前であった。・・・妻はうまいと言っていたが私にはそれほどでもなかった。残念。とりあえず、美瑛や富良野は通ってみたかったので、またもや雨の中を富良野を目指した。国道を南下しようと思っていたが、「美瑛・富良野」の表示に従って、国道の東側を並行に南下する道をとった。が、これは国道からはどんどん離れていく道であった。これまた、ずっと小雨が続いたのだが、広い畑や田圃の中を抜けていく北海道らしい道だった。途中で、家の前の庭に、ブリキか何かで「城」を作っている家があった。ようやく道がどんどん外れていくことに気づき、国道237を目指した。国道237はやや混んでいたが、美瑛の駅近くでは雨もあがり、東に虹も見えてきた。


■4日目へ■  ■5日目後半■