北海道の一週間 1999.06.20

2日目。

目覚めは早い。駅前のビジネスホテルの食事をとったあと朝市に行ってみる。あまり買い物をしないので、高いのか安いのか私には わからないが、妻は
 「うわぁっ、安い! これ見て、やっす~い」
と興奮している。 興奮してもバイクには積めないし、火の気も持っていないので見るだけ。和商市場に行くと、声をかけられタラコ、イクラを試食させても らった。妻はイクラにびっくり、私はサラサラのタラコにびっくりした。 ホテルで朝飯を食べてしまったのが悔やまれた。一度市場から出 たが、どこかの展望台で食べようと市場へ戻り、タラコとイクラ仕入れる。サクランボも仕入れた。
 雑誌で紹介されている釧路湿原は是非是非見たい。まず、一番期待薄の【釧路湿原展望台】に行く。幸い晴れていてか
なり遠くまで眺望できた。
 次に釧路市内を通って【岩保木山展望台】を目指す。ダートをポクポク行くと、山中にキツネ発見!すぐ逃げてしまう。
「岩保木山」という立て札をうっかり無視して行きすぎたことに気づき、もどってみると、横浜からのSL氏に会った。
 「僕も期待してきたんですけどね、木の間からちょこっと見えるだけでしたよ」
 「ふーん、じゃあやめておこ。歩くのも大変だし」
 【細岡展望台】を目指す。SL氏につかず離れず、行くとほどなく細岡展望台着。ここは良かった。写真を撮りまくる。どこを撮ったら良いかわからないくらいだ。ポツポツと観光客も来る。川の「クネリッ・クネリッ」としたところが良い。ここで、コンビニで買ったごはんと和商市場で買ったイクラ・タラコ、サクランボを食す。SL氏は和商市場で食べてきたとのことで、サクランボだけおすそわけ。細岡展望台の感銘は、なかなか言葉にできない。名残を惜しみつつ、展望台を後にし、阿寒湖を目指す(国道391)。--SL氏も再会を予言して、どこかへ行ってしまった。--シラルトロ湖付近(?)で、【コッタロ展望台】の看板を見かけ、すっかり釧路湿原ファンになった我々は、ダートもなんのそのとコッタロ展望台を目指す。ずいぶん走ったと思ったが、距離的にはそうでもなかったのか、ほどなく、展望台の下の駐車場に着いた。ずっとダートだったが走りやすかった。そこには別のSLが停まっていた。エッチラ・オッチラ・ふうふういいながら展望台の丘を登りきると駐車場と反対側に広がる風景|は、絵はがきに出てくる風景そのものだった。展望台にはSLさんがいた。この方は東京から。写真を撮り合って、北海道のこと、旅のこと、湿原のことを話した。
 釧路湿原は良かった! 北海道で幾つかスポットを挙げよと言われれば、釧路湿原は絶対に外せないと私たちは思ったのだった。
















2日目続き。



さて、コッタロ湿原を後にして、私は弟子屈を目指していた。


弟子屈の宿に荷物を置いて、夕方、真西の阿寒湖に行き、また弟子屈に戻ればいい。弟子屈に着くのが遅れたら、阿寒湖は明日にすればいい。
しかし、後部座席は阿寒湖に向かうよう指示する。標茶から鶴居を経て、国道240号に出られるだろう。「阿寒湖畔はこっち」という標識に従って、西へ西へと標茶からバイクを走らせたつもりだったが、実際は鶴居から南下し、「道の駅阿寒丹頂の里」付近に出てしまった。ここから阿寒湖までガソリンスタンドがあるかどうか。針が半分を指しているガソリンは持つかどうか。そもそもこの燃料残量表示は信用して良いのか? とにかくもどるわけには行かないので、阿寒湖に直行する。17:00頃阿寒湖に着いた。

ガソリンもここで補給できた。職場の先輩が、ここで遊覧船に乗るよう薦めていたので、17:30発の最終の遊覧船に乗った。
 「根もなく花も咲かない不思議なマリモ・・・」


難しい案内のアナウンスを暗記した美人のガイドさんも、最終便なのでつかれている。船は北の対岸近くの島のマリモ展示観察センターとの往復。1時間コース。観光船のコースが終わると
 「わたし、ちゃんと飼うから」
と妻はマリモを買ってしまう。ま、いいか。じゃまになったら佃煮にしてやる。





だんだん薄暗くなる国道241号線を急いで弟子屈に行き、摩周温泉の宿に入った。





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