北海道の一週間 1999.06.27

7日目

今日は最終日だが、夕方17:00過ぎの飛行機に乗れば良いのだから、まだまだ時間はある!
洞爺湖の東を廻って北へ向かう。京都ナンバーのオフ車の女の子を追い抜いて、羊蹄山を拝す道を行く。羊蹄山も美しい。途中何度も写真を撮る。

ニセコから倶知安に行く。話の筋はすっかり忘れたが、小林多喜二の『倶知安行』に文字通りゆかりの地である。
小樽に向かう。小樽の寿司はうまいとのことだったので、バイクを置いて歩いてみた。妻が、観光写真の人に聞いた店に行ってみた。小樽郵便局(トイレ借りました)の通り(地獄坂?)を登って行くと左にアーケード通りがあって、南にアーケードが切れたJRの高架の下あたりの店だった。お任せコース2,800円にかなり躊躇したが、昼飯もまだだったので入って頼んだ。ボタンエビがうまかった。初めて食したトロもうまかった。トロに何故にあんなに騒ぐのかと思っていたが、トロはうっとりするほどうまかった(小樽でなくてもよかったのかも知れないが)。
昼飯のあと、再びバイクで小林多喜二文学碑を拝んだ。近くの展望所から、小樽の街を望む。多喜二の描いたあれこれのシーン、それは小樽でない舞台もあるが、それらをうっすら思い浮かべて眺めた。文学は全く詳しくない私だが、やはり、当時労働運動や共産党のことを題材にすること自体が大変なことであったことを想った。


さて、いよいよ札幌に向かう。札幌と小樽を結ぶ国道は工事中の箇所が多く渋滞していた。ようやく札幌に着いたものの、道がよくわからない。妻もイラついている。バイクは3、4日前からオイル漏れになっていて、白煙を上げるし、伸びきったチェーンは「カチャン・カチャン」やかましい。2,000キロ弱も走ったのだから、伸びて当然なのだが、正直、自分のバイクでなくて良かったと思っていた。時計台を見ることもできず、ようやくバイクを貸し主に返し、札幌駅まで送ってもらうことにした。帰りに時計台にも寄っていただいた。
 「帰りは飛行機ですか?」
 「はい、19:00過ぎ発なんです」
 「じゃ、6:30頃までに搭乗手続きを済ませちゃったら良いですね」
 「そうなんです」
まだ、17:00前後だから、買っていないみやげも買ってしまおう(それにしても遅くなってしまった)。楽しかったな~、などと今度の旅を回想しつつ、「さて、予約してある飛行機の正確な時間は・・・18:35ではないか!?」札幌から千歳までもやたら時間がかかるではないか!買い物などしている場合ではない!小走りに駅構内に入り、電車に飛び乗り、千歳までやきもきする。電車の千歳着が18:10頃だ。関空でかかった手間や時間を考えると乗れないかも知れない。私が飛行機のチケット購入・搭乗手続きの間に、妻は全てのおみやげを仕入れている。何をのんびりしてるのさ!搭乗ゲートはもう10分以内に飛行機が出るというのに絶望的な長蛇の列だ。うわー!どうしよう。アナウンスで空いているゲートの案内があり、走って異動する。ゲートは一発通過し、飛行機にあわただしく乗り込んで、「危なかったね~」と言っている間に飛行機は動き出していた。



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