核兵器禁止条約 第 1 回締約国会議ウィーン宣言
核兵器禁止条約第 1 回締約国会議(ウィーン、2022年6月21-23日)
http://www.antiatom.org/wp_news_info.php?p=20251核兵器禁止条約 第 1 回締約国会議ウィーン宣言
核兵器のない世界へのわれわれの決意
1. われわれ核兵器禁止条約の締約国は、条約の発効を記念し、核兵器の完全な廃絶を実現するというわれわれの決意を再確認し、条約の完全かつ効果的な実施のために進むべき道を示すために、この第1回締約国会議に結集した。われわれは、署名国やオブザーバー国、その他のオブザーバー、市民社会の代表、核兵器の使用や核実験の被害者の幅広い参加を歓迎する。
2. われわれは、2021年1月22日に条約が発効したことを祝賀する。核兵器はいまや、生物・化学兵器と同様、国際法によって明示的かつ包括的に禁止された。われわれは、条約が大量破壊兵器の禁止における国際的な法体系のこのギャップを埋めたことを歓迎し、すべての国が国際人道法を含む適用可能な国際法を常に遵守する必要性を再確認する。
3. われわれは、この条約の創設を鼓舞し、動機づけ、いまもその履行を推進し、導いている道徳的・倫理的要請を再確認する。
● 法的拘束力のある核兵器禁止の確立は、核兵器のない世界の達成および維持に必要な不可逆的で検証可能かつ透明性のある核兵器の廃絶、さらには、国連憲章の目的および原則の実現に向けた、基本的段階をなすものである。
● 核兵器がもたらす壊滅的な人道的影響は、適切に対処することができず、国境を越え、人間の生存と幸福に重大な影響を与え、生存権の尊重と相容れないものである。核兵器は破壊、死、強制移住をもたらすだけでなく、環境、社会経済的持続可能な開発、世界経済、食糧安全保障、現在および将来の世代の健康に、女性や少女に及ぼす不均衡に大きな影響を含め、長期にわたり深刻な損害を与える。
● すべての国は、国際法および二国間協定に基づくそれぞれの義務に従って、核軍備撤廃を達成し、あらゆる面で核兵器の拡散を防止し、核兵器の使用または使用の威嚇を防止し、核武装国による過去の使用や実験によって生じた被害者を支援し、被害を救済し、環境被害を修復する責任を共有している。
● 事故や誤算であれ、意図的であれ、核兵器爆発の危険は、全人類の安全保障にかかわるものであり、核兵器のない世界の実現と維持は、一国のそして集団的な安全保障上の利益に資するものである。
● 核兵器の存在が全人類にもたらす危険は、したがって非常に深刻であり、核兵器のない世界を実現するために直ちに行動を起こすことが必要である。これが、いかなる状況下でも核兵器が再び使用されないことを保証する唯一の方法である。待っている余裕はない。
4. われわれは、核兵器使用の威嚇と、ますます激しくなる核のレトリックに不安を感じ、驚いている。われわれは、核兵器のいかなる使用または使用の威嚇も、国際連合憲章を含む国際法の違反であることを強調する。われわれは、核兵器によるいかなる脅威も、それが明示的であるか暗黙的であるかにかかわらず、また、いかなる状況であるかにかかわらず、明確に非難する。5. 核兵器は、平和と安全を守るどころか、強制、威嚇、緊張の激化につながる政策の道具として使われている。このことは、核兵器の実際の使用という脅威、それ故に無数の生命、社会、国家を破壊し、地球規模の破滅的な結果をもたらす危険性に基づき、それに依存している核抑止論の幻想を、これまでにないほど浮き彫りにしている。われわれは、核兵器が完全に廃絶されるまで、すべての核武装国がいかなる状況下でも決して核兵器の使用や使用の威嚇をしないよう主張する。
6. われわれは、9カ国が依然として約13,000発の核兵器を保有していること、核兵器の使用や威嚇の理論的根拠を示す安全保障ドクトリンを有していることに、重大な懸念を抱いている。これらの兵器の多くは高度の警戒態勢に置かれ、数分以内に発射できる状態にある。さらにわれわれは、一部の非核武装国が核抑止力を擁護し、核兵器保有の継続を奨励し続けていることに懸念を抱いている。増大する不安定性と明白な紛争は、故意であれ事故や誤算であれ、核兵器が使用される危険性を大きく高めている。核兵器の存在は、すべての国にとっての共通の安全保障を低下させ、脅かすものである。
7. われわれは、このような恐ろしいリスクがあるにもかかわらず、また、核軍備撤廃の法的義務や政治的公約があるにもかかわらず、核武装国と核の傘の下にあるその同盟国のいずれも、核兵器への依存を低減するためのいかなる真剣な措置もとっていないことを遺憾に思い、深く懸念している。それどころか、すべての核武装国は、核兵器の維持、近代化、改良、拡大のために巨額の資金を費やし、安全保障ドクトリンにおいて核兵器をより重視し、その役割を増大させている。われわれは、こうした不穏な動きを直ちにやめるよう強く求める。われわれは、これらの資源が持続可能な開発のためにより良く活用できることを強調する。
8. このような状況において、核兵器禁止条約はこれまで以上に必要とされている。われわれは、核兵器に悪の烙印を押し、その違法性をさらに強調し、核兵器に反対する強固で絶対的な世界的規範を着実に構築するために、条約の履行を進めていく。
9. われわれは力を合わせて条約のメカニズムを発展させつつある。われわれは、自国における義務を完全に果たす。われわれは、国連、国際赤十字・赤新月運動、その他の国際・地域機関、核兵器廃絶国際キャンペーンその他の非政府組織、宗教指導者、国会議員、学者、先住民、核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)、核実験の被害者や若者グループと連携して行
動する。われわれは、核軍備撤廃を前進させるための彼らの貴重な貢献を認識し、感謝している。われわれは、今後も第一線の科学者の専門知識を活用し、影響を受けたコミュニティと協議し共同して活動をおこなっていく。10. この条約の人道的精神は、核兵器の使用や実験によって引き起こされた被害を是正することを目的とした積極的義務に反映されている。われわれは、この条約の積極的義務の履行を進めるために、締約国間の国際協力を強化する。われわれは、核兵器の使用あるいは実験の被害者を差別することなく年齢や性別に配慮した援助を提供し、環境汚染を是正するために、被害を受けたコミュニティと協働する。われわれは、この条約の革新的なジェンダーに関する諸条項を強調し、核軍縮外交における女性と男性双方の平等で完全かつ効果的な参加の重要性を強調する。
11. われわれは、すべての地域において条約の加盟国を増やすよう努力する。われわれは、条約の普遍的な順守とその完全な履行というわれわれの目標を支持するために、公共の良心に依拠する。われわれは、条約の目的と目標を達成するための努力の指針としてわれわれが採択した行動計画を実施するために努力する。われわれは、この条約の履行状況を検討するために定期的に会合を開き、この条約を強化し、核軍備撤廃を前進させるためのあらゆる追加的措置を明らかにする。
12. われわれはまた、条約の外にある国々とも協力する。われわれは、核不拡散条約(NPT)を軍縮・不拡散体制の礎石と認識しており、これを損なう恐れのある脅威や行動を遺憾とする。NPTに全面的に献身する国々として、われわれは、本条約とNPTの補完性を再確認する。われわれは、核軍拡競争の停止および核軍備撤廃に関連する必要かつ効果的な措置として、核兵器の包括的な法的禁止を発効させることによって、NPT第6条の履行を前進させたことを喜ばしく思う。われわれは、全てのNPT締約国に対し、第6条の義務およびNPT再検討会議において合意された行動および約束を完全に実施するための努力を再活性化することを求める。われわれは、共通の目的を達成するため、全てのNPT締約国と建設的に協力するとの誓約を改めて表明する。
13. われわれは、核軍備撤廃に効果的に寄与しうるあらゆる措置を引き続き支持する。これには、包括的核実験禁止条約の発効に向けた努力、核兵器の使用および使用の威嚇を低減させるための暫定的諸措置、軍縮検証措置のさらなる発展、消極的安全保障の強化、核兵器およびその他の核爆発装置製造用の核分裂性物質を禁止する法的文書が含まれる。われわれは、核兵器禁止条約の禁止事項、義務および目的が、非核兵器地帯を設置する諸条約と完全に合致し、補完的であることを確認し、非核兵器地帯との協力を継続することを誓う。
14. われわれは、核軍縮の緊急性、核兵器の存在がもたらす人道的影響と危険に関する重要な証拠を、関連するすべての軍縮・不拡散プロセスにおいて、そしてより広く世界の人々に
対して、さらに明らかにすることを誓約する。これらの影響を防ぐことは、核兵器のない世界を実現し維持するためのわれわれの集団的努力の中心とならなければならない。15. われわれは、すべての国に対し、核兵器禁止条約にすみやかに加盟するよう求める。われわれは、この一歩を踏み出す準備がまだできていない国々に対し、この条約に協力的に関与し、核兵器のない世界というわれわれの共通の目標を支持して、われわれと協力するよう訴える。われわれは、一部の核武装国が、非核武装国に条約への加盟を思いとどまらせるような行動をとっていることを遺憾に思う。われわれは、これらの国のエネルギーや資源を、核軍備撤廃に向けた具体的な進展に向けるべきことを提案する。そうすれば、すべての人のための持続可能な平和、安全、発展に真に貢献することができる。われわれはそのような進展を歓迎し、祝福したい。
16. われわれは、この条約の目的を実現する上で、われわれの前に横たわる課題や障害についていささかも幻想を抱いてはいない。しかし、われわれは楽観主義と決意をもって前進する。核兵器がもたらす破滅的な危険に直面し、また人類の生存を確保するためには、そうする以外にない。われわれは、目の前に開かれたすべての道を進み、いまだ閉ざされている道を開くために粘り強く努力する。われわれは、最後の国が条約に参加し、最後の核弾頭が解体・破壊され、地球上から核兵器が完全に廃絶されるまで、休むことはないだろう。
(原水爆禁止日本協議会訳)
TPNW/MSP/2022/CRP.8
Draft Vienna Declaration of the 1st Meeting of States Parties of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons
“Our Commitment to a World Free of Nuclear Weapons”
1. We, the States Parties to the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, have gathered here for the first Meeting of States Parties, to mark the Treaty’s entry into force, to reaffirm our determination to realize the complete elimination of nuclear weapons and to chart our path forward for the full and effective implementation of the Treaty. We welcome the broad participation of signatory states and observers, as well as other observers, civil society representatives and survivors of nuclear weapons use and testing.
2. We celebrate the entry into force of the Treaty on 22 January 2021. Nuclear weapons are now explicitly and comprehensively prohibited by international law, as has long been the case for biological and chemical weapons. We welcome that the Treaty fills this gap in the international legal regime against weapons of mass destruction and reaffirm the need for all states to comply at all times with applicable international law, including international humanitarian law.
3. We reiterate the moral and ethical imperatives which inspired and motivated the creation of the Treaty and which now drive and guide its implementation:
● That the establishment of a legally binding prohibition on nuclear weapons constitutes a
fundamental step towards the irreversible, verifiable and transparent elimination of nuclear weapons needed for the achievement and maintenance of a world free of nuclear weapons and, hence, for the realization of the purposes and principles of the Charter of the United Nations.
● That the catastrophic humanitarian consequences of nuclear weapons cannot be adequately
addressed, transcend national borders, pose grave implications for human survival and well-being and are incompatible with respect for the right to life. They inflict destruction, death and displacement, as well as profound long-term damage to the environment, socioeconomic and sustainable development, the global economy, food security and the health of current and future generations, including with regard to the disproportionate impacts they have on women and girls.
● That all states share the responsibility to achieve nuclear disarmament, to prevent the proliferation
of nuclear weapons in all its aspects, to prevent any use or threat of use of nuclear weapons and, to assist victims, redress the harms and remediate the environmental damage caused by previous use and testing of nuclear armed states in accordance with their respective obligations under international law and bilateral agreements.
● That the risk of a nuclear weapon detonation by accident, miscalculation or design concerns the
security of all humanity and achieving and maintaining a nuclear-weapon-free world serves both national and collective security interests.
● That the risks posed to all humanity by the existence of nuclear weapons are, thus, so grave that immediate action is needed to achieve a world without nuclear weapons. This is the only way to guarantee that they are never used again, under any circumstances. We cannot afford to wait.4. We are alarmed and dismayed by threats to use nuclear weapons and increasingly strident nuclear rhetoric. We stress that any use or threat of use of nuclear weapons is a violation of international law, including the Charter of the United Nations. We condemn unequivocally any and all nuclear threats, whether they be explicit or implicit and irrespective of the circumstances.
5. Far from preserving peace and security, nuclear weapons are used as instruments of policy, linked to coercion, intimidation and heightening of tensions. This highlights now more than ever the fallacy of nuclear deterrence doctrines, which are based and rely on the threat of the actual use of nuclear weapons and, hence, the risks of the destruction of countless lives, of societies, of nations, and of inflicting global catastrophic consequences. We thus insist that, pending the total elimination of nuclear weapons, all nuclear-armed states never use or threaten to use these weapons under any circumstances.
6. We remain gravely concerned that nine states still possess between them approximately 13,000 nuclear weapons and by security doctrines, which set out rationales for the use or threat of use of nuclear weapons. Many of these weapons are on high alert and ready to be launched within minutes. We are further concerned that some non-nuclear armed states continue to advocate for nuclear deterrence and encourage the ongoing possession of nuclear weapons. Growing instability and outright conflict greatly exacerbate the risks that these weapons will be used, whether deliberately or by accident or miscalculation. The existence of nuclear weapons diminishes and threatens the common security of all states; indeed, it threatens our very survival.
7. We regret and are deeply concerned that despite the terrible risks, and despite their legal obligations and political commitments to disarm, none of the nuclear-armed states and their allies under the nuclear umbrella are taking any serious steps to reduce their reliance on nuclear weapons. Instead, all nuclear-armed states are spending vast sums to maintain, modernize, upgrade or expand their nuclear arsenals and are placing a greater emphasis on and increasing the role of nuclear weapons in security doctrines. We strongly call for an immediate end to these disconcerting trends. We underscore that these resources could be better utilized for sustainable development.
8. In these circumstances, the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons is needed more than ever. We will move forward with its implementation, with the aim of further stigmatizing and de-legitimizing nuclear weapons and steadily building a robust global peremptory norm against them.
9. Together, we are developing the mechanisms of the Treaty. We will discharge our national obligations in full. We will work in partnership with the United Nations, the International Red Cross and Red Crescent Movement, other international and regional organizations, the International Campaign to Abolish Nuclear
Weapons and other non-governmental organizations, religious leaders, parliamentarians, academics, indigenous peoples, victims of the use of nuclear weapons (hibakusha), as well as those affected by nuclear testing and youth groups. We recognize and appreciate their valuable contribution to taking forward nuclear disarmament. We will continue to draw on the expertise of leading scientists and consult and work inclusively with affected communities.10. The Treaty's humanitarian spirit is reflected in its positive obligations, aimed at redressing the harm caused by nuclear weapons use and testing. We will strengthen international cooperation amongst States Parties to advance the implementation of the positive obligations of this Treaty. We will work with affected communities to provide age and gender sensitive assistance without discrimination to survivors of use or testing of nuclear weapons, and to remediate environmental contamination. We emphasize the innovative gender provisions of the Treaty and stress the importance of the equal, full and effective participation of both women and men in nuclear disarmament diplomacy.
11. We will work to build the membership of the Treaty in all regions. We will harness the public conscience in support of our goal of universal adherence to the Treaty and its full implementation. We will work to implement the Action Plan that we have adopted to guide our efforts to achieve the Treaty’s objectives and goals. We will meet regularly to review the implementation of this Treaty and we will identify any additional measures to strengthen the Treaty and move nuclear disarmament forward.
12. We will also work with states outside the Treaty. We recognize the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons (NPT) as the cornerstone of the disarmament and nonproliferation regime, and deplore threats or actions that risk undermining it. As fully committed states parties to the NPT, we reaffirm the complementarity of the Treaty with the NPT. We are pleased to have advanced the implementation of the NPT’s Article VI by bringing into force a comprehensive legal prohibition of nuclear weapons, as a necessary and effective measure related to the cessation of the nuclear arms race and to nuclear disarmament. We urge all NPT States Parties to reinvigorate their efforts to fully implement the obligation of Article VI and the actions and commitments agreed at NPT review conferences. We reiterate our commitment to work constructively with all NPT States Parties to achieve our shared objectives.
13. We will continue to support all measures that can effectively contribute to nuclear disarmament. These include efforts to bring into force the Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty, interim measures to reduce the risk of use and threat of use of nuclear weapons, further development of disarmament verification measures, strengthening negative security assurances and a legal instrument prohibiting fissile material for the production for nuclear weapons and other nuclear explosive devices. We pledge to continue collaborating with Nuclear Weapons Free Zones, affirming that the prohibitions, obligations and objectives of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons are fully compatible with and complementary to the treaties establishing these Zones.
14. We pledge to highlight further the urgency of nuclear disarmament, the important evidence regarding the humanitarian consequences and risks posed by the existence of nuclear weapons in all relevant disarmament and non-proliferation processes and to the global public more widely. The prevention of these consequences must be at the center of our collective efforts to achieve and maintain a world without these weapons.15. We urge all states to join the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons without delay. We appeal to those states that are not yet ready to take this step to engage cooperatively with the Treaty and work with us in support of our shared goal of a world free of nuclear weapons. We deplore the actions of some nuclear- armed states to discourage non-nuclear-armed states from joining the Treaty. We suggest that the energy and resources of these states would be better directed to making concrete progress towards nuclear disarmament. This would truly contribute to sustainable peace, security and development for all. We would welcome and celebrate such progress.
16. We have no illusions about the challenges and obstacles that lie before us in realizing the aims of this Treaty. But we move ahead with optimism and resolve. In the face of the catastrophic risks posed by nuclear weapons and in the interest of the very survival of humanity, we cannot do otherwise. We will take every path that is open to us, and work persistently to open those that are still closed. We will not rest until the last state has joined the Treaty, the last warhead has been dismantled and destroyed and nuclear weapons have been totally eliminated from the Earth.
対訳
http://www.antiatom.org/wp_news_info.php?p=20251 | |
核兵器禁止条約第1回締約国会議(ウィーン、2022年6月21-23日) | TPNW/MSP/2022/CRP.8 |
核兵器禁止条約第1回締約国会議ウィーン宣言 | Draft Vienna Declaration of the 1st Meeting of States Parties of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons |
「核兵器のない世界へのわれわれの決意」 | “Our Commitment to a World Free of Nuclear Weapons” |
1. われわれ核兵器禁止条約の締約国は、条約の発効を記念し、核兵器の完全な廃絶を実現するというわれわれの決意を再確認し、条約の完全かつ効果的な実施のために進むべき道を示すために、この第1回締約国会議に結集した。 | 1. We, the States Parties to the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, have gathered here for the first Meeting of States Parties, to mark the Treaty’s entry into force, to reaffirm our determination to realize the complete elimination of nuclear weapons and to chart our path forward for the full and effective implementation of the Treaty. |
われわれは、署名国やオブザーバー国、その他のオブザーバー、市民社会の代表、核兵器の使用や核実験の被害者の幅広い参加を歓迎する。 | We welcome the broad participation of signatory states and observers, as well as other observers, civil society representatives and survivors of nuclear weapons use and testing. |
2. われわれは、2021年1月22日に条約が発効したことを祝賀する。 | 2. We celebrate the entry into force of the Treaty on 22 January 2021. |
核兵器はいまや、生物・化学兵器と同様、国際法によって明示的かつ包括的に禁止された。 | Nuclear weapons are now explicitly and comprehensively prohibited by international law, as has long been the case for biological and chemical weapons. |
われわれは、条約が大量破壊兵器の禁止における国際的な法体系のこのギャップを埋めたことを歓迎し、すべての国が国際人道法を含む適用可能な国際法を常に遵守する必要性を再確認する。 | We welcome that the Treaty fills this gap in the international legal regime against weapons of mass destruction and reaffirm the need for all states to comply at all times with applicable international law, including international humanitarian law. |
3. われわれは、この条約の創設を鼓舞し、動機づけ、いまもその履行を推進し、導いている道徳的・倫理的要請を再確認する。 | 3. We reiterate the moral and ethical imperatives which inspired and motivated the creation of the Treaty and which now drive and guide its implementation: |
●法的拘束力のある核兵器禁止の確立は、核兵器のない世界の達成および維持に必要な不可逆的で検証可能かつ透明性のある核兵器の廃絶、さらには、国連憲章の目的および原則の実現に向けた、基本的段階をなすものである。 | ● That the establishment of a legally binding prohibition on nuclear weapons constitutes a fundamental step towards the irreversible, verifiable and transparent elimination of nuclear weapons needed for the achievement and maintenance of a world free of nuclear weapons and, hence, for the realization of the purposes and principles of the Charter of the United Nations. |
●核兵器がもたらす壊滅的な人道的影響は、適切に対処することができず、国境を越え、人間の生存と幸福に重大な影響を与え、生存権の尊重と相容れないものである。 | ● That the catastrophic humanitarian consequences of nuclear weapons cannot be adequately addressed, transcend national borders, pose grave implications for human survival and well-being and are incompatible with respect for the right to life. |
核兵器は破壊、死、強制移住をもたらすだけでなく、環境、社会経済的持続可能な開発、世界経済、食糧安全保障、現在および将来の世代の健康に、女性や少女に及ぼす不均衡に大きな影響を含め、長期にわたり深刻な損害を与える。 | They inflict destruction, death and displacement, as well as profound long-term damage to the environment, socioeconomic and sustainable development, the global economy, food security and the health of current and future generations, including with regard to the disproportionate impacts they have on women and girls. |
●すべての国は、国際法および二国間協定に基づくそれぞれの義務に従って、核軍備撤廃を達成し、あらゆる面で核兵器の拡散を防止し、核兵器の使用または使用の威嚇を防止し、核武装国による過去の使用や実験によって生じた被害者を支援し、被害を救済し、環境被害を修復する責任を共有している。 | ●That all states share the responsibility to achieve nuclear disarmament, to prevent the proliferation of nuclear weapons in all its aspects, to prevent any use or threat of use of nuclear weapons and, to assist victims, redress the harms and remediate the environmental damage caused by previous use and testing of nuclear armed states in accordance with their respective obligations under international law and bilateral agreements. |
●事故や誤算であれ、意図的であれ、核兵器爆発の危険は、全人類の安全保障にかかわるものであり、核兵器のない世界の実現と維持は、一国のそして集団的な安全保障上の利益に資するものである。 | ●That the risk of a nuclear weapon detonation by accident, miscalculation or design concerns the security of all humanity and achieving and maintaining a nuclear-weapon-free world serves both national and collective security interests. |
●核兵器の存在が全人類にもたらす危険は、したがって非常に深刻であり、核兵器のない世界を実現するために直ちに行動を起こすことが必要である。 | ●That the risks posed to all humanity by the existence of nuclear weapons are, thus, so grave that immediate action is needed to achieve a world without nuclear weapons. |
これが、いかなる状況下でも核兵器が再び使用されないことを保証する唯一の方法である。 | This is the only way to guarantee that they are never used again, under any circumstances. |
待っている余裕はない。 | We cannot afford to wait. |
4. われわれは、核兵器使用の威嚇と、ますます激しくなる核のレトリックに不安を感じ、驚いている。 | 4. We are alarmed and dismayed by threats to use nuclear weapons and increasingly strident nuclear rhetoric. |
われわれは、核兵器のいかなる使用または使用の威嚇も、国際連合憲章を含む国際法の違反であることを強調する。 | We stress that any use or threat of use of nuclear weapons is a violation of international law, including the Charter of the United Nations. |
われわれは、核兵器によるいかなる脅威も、それが明示的であるか暗黙的であるかにかかわらず、また、いかなる状況であるかにかかわらず、明確に非難する。 | We condemn unequivocally any and all nuclear threats, whether they be explicit or implicit and irrespective of the circumstances. |
5. 核兵器は、平和と安全を守るどころか、強制、威嚇、緊張の激化につながる政策の道具として使われている。 | 5. Far from preserving peace and security, nuclear weapons are used as instruments of policy, linked to coercion, intimidation and heightening of tensions. |
このことは、核兵器の実際の使用という脅威、それ故に無数の生命、社会、国家を破壊し、地球規模の破滅的な結果をもたらす危険性に基づき、それに依存している核抑止論の幻想を、これまでにないほど浮き彫りにしている。 | This highlights now more than ever the fallacy of nuclear deterrence doctrines, which are based and rely on the threat of the actual use of nuclear weapons and, hence, the risks of the destruction of countless lives, of societies, of nations, and of inflicting global catastrophic consequences. |
われわれは、核兵器が完全に廃絶されるまで、すべての核武装国がいかなる状況下でも決して核兵器の使用や使用の威嚇をしないよう主張する。 | We thus insist that, pending the total elimination of nuclear weapons, all nuclear-armed states never use or threaten to use these weapons under any circumstances. |
6. われわれは、9カ国が依然として約13,000発の核兵器を保有していること、核兵器の使用や威嚇の理論的根拠を示す安全保障ドクトリンを有していることに、重大な懸念を抱いている。 | 6. We remain gravely concerned that nine states still possess between them approximately 13,000 nuclear weapons and by security doctrines, which set out rationales for the use or threat of use of nuclear weapons. |
これらの兵器の多くは高度の警戒態勢に置かれ、数分以内に発射できる状態にある。 | Many of these weapons are on high alert and ready to be launched within minutes. |
さらにわれわれは、一部の非核武装国が核抑止力を擁護し、核兵器保有の継続を奨励し続けていることに懸念を抱いている。 | We are further concerned that some non-nuclear armed states continue to advocate for nuclear deterrence and encourage the ongoing possession of nuclear weapons. |
増大する不安定性と明白な紛争は、故意であれ事故や誤算であれ、核兵器が使用される危険性を大きく高めている。 | Growing instability and outright conflict greatly exacerbate the risks that these weapons will be used, whether deliberately or by accident or miscalculation. |
核兵器の存在は、すべての国にとっての共通の安全保障を低下させ、脅かすものである。 | The existence of nuclear weapons diminishes and threatens the common security of all states; indeed, it threatens our very survival. |
7. われわれは、このような恐ろしいリスクがあるにもかかわらず、また、核軍備撤廃の法的義務や政治的公約があるにもかかわらず、核武装国と核の傘の下にあるその同盟国のいずれも、核兵器への依存を低減するためのいかなる真剣な措置もとっていないことを遺憾に思い、深く懸念している。 | 7. We regret and are deeply concerned that despite the terrible risks, and despite their legal obligations and political commitments to disarm, none of the nuclear-armed states and their allies under the nuclear umbrella are taking any serious steps to reduce their reliance on nuclear weapons. |
それどころか、すべての核武装国は、核兵器の維持、近代化、改良、拡大のために巨額の資金を費やし、安全保障ドクトリンにおいて核兵器をより重視し、その役割を増大させている。 | Instead, all nuclear-armed states are spending vast sums to maintain, modernize, upgrade or expand their nuclear arsenals and are placing a greater emphasis on and increasing the role of nuclear weapons in security doctrines. |
われわれは、こうした不穏な動きを直ちにやめるよう強く求める。 | We strongly call for an immediate end to these disconcerting trends. |
われわれは、これらの資源が持続可能な開発のためにより良く活用できることを強調する。 | We underscore that these resources could be better utilized for sustainable development. |
8. このような状況において、核兵器禁止条約はこれまで以上に必要とされている。 | 8. In these circumstances, the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons is needed more than ever. |
われわれは、核兵器に悪の烙印を押し、その違法性をさらに強調し、核兵器に反対する強固で絶対的な世界的規範を着実に構築するために、条約の履行を進めていく。 | We will move forward with its implementation, with the aim of further stigmatizing and de-legitimizing nuclear weapons and steadily building a robust global peremptory norm against them. |
9. われわれは力を合わせて条約のメカニズムを発展させつつある。 | 9. Together, we are developing the mechanisms of the Treaty. |
われわれは、自国における義務を完全に果たす。 | We will discharge our national obligations in full. |
われわれは、国連、国際赤十字・赤新月運動、その他の国際・地域機関、核兵器廃絶国際キャンペーンその他の非政府組織、宗教指導者、国会議員、学者、先住民、核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)、核実験の被害者や若者グループと連携して行動する。 | We will work in partnership with the United Nations, the International Red Cross and Red Crescent Movement, other international and regional organizations, the International Campaign to Abolish Nuclear Weapons and other non-governmental organizations, religious leaders, parliamentarians, academics, indigenous peoples, victims of the use of nuclear weapons (hibakusha), as well as those affected by nuclear testing and youth groups. |
われわれは、核軍備撤廃を前進させるための彼らの貴重な貢献を認識し、感謝している。 | We recognize and appreciate their valuable contribution to taking forward nuclear disarmament. |
われわれは、今後も第一線の科学者の専門知識を活用し、影響を受けたコミュニティと協議し共同して活動をおこなっていく。 | We will continue to draw on the expertise of leading scientists and consult and work inclusively with affected communities. |
10. この条約の人道的精神は、核兵器の使用や実験によって引き起こされた被害を是正することを目的とした積極的義務に反映されている。 | 10. The Treaty's humanitarian spirit is reflected in its positive obligations, aimed at redressing the harm caused by nuclear weapons use and testing. |
われわれは、この条約の積極的義務の履行を進めるために、締約国間の国際協力を強化する。 | We will strengthen international cooperation amongst States Parties to advance the implementation of the positive obligations of this Treaty. |
われわれは、核兵器の使用あるいは実験の被害者を差別することなく年齢や性別に配慮した援助を提供し、環境汚染を是正するために、被害を受けたコミュニティと協働する。 | We will work with affected communities to provide age and gender sensitive assistance without discrimination to survivors of use or testing of nuclear weapons, and to remediate environmental contamination. |
われわれは、この条約の革新的なジェンダーに関する諸条項を強調し、核軍縮外交における女性と男性双方の平等で完全かつ効果的な参加の重要性を強調する。 | We emphasize the innovative gender provisions of the Treaty and stress the importance of the equal, full and effective participation of both women and men in nuclear disarmament diplomacy. |
11. われわれは、すべての地域において条約の加盟国を増やすよう努力する。 | 11. We will work to build the membership of the Treaty in all regions. |
われわれは、条約の普遍的な順守とその完全な履行というわれわれの目標を支持するために、公共の良心に依拠する。 | We will harness the public conscience in support of our goal of universal adherence to the Treaty and its full implementation. |
われわれは、条約の目的と目標を達成するための努力の指針としてわれわれが採択した行動計画を実施するために努力する。 | We will work to implement the Action Plan that we have adopted to guide our efforts to achieve the Treaty’s objectives and goals. |
われわれは、この条約の履行状況を検討するために定期的に会合を開き、この条約を強化し、核軍備撤廃を前進させるためのあらゆる追加的措置を明らかにする。 | We will meet regularly to review the implementation of this Treaty and we will identify any additional measures to strengthen the Treaty and move nuclear disarmament forward. |
12. われわれはまた、条約の外にある国々とも協力する。 | 12. We will also work with states outside the Treaty. |
われわれは、核不拡散条約(NPT)を軍縮・不拡散体制の礎石と認識しており、これを損なう恐れのある脅威や行動を遺憾とする。 | We recognize the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons (NPT) as the cornerstone of the disarmament and nonproliferation regime, and deplore threats or actions that risk undermining it. |
NPTに全面的に献身する国々として、われわれは、本条約とNPTの補完性を再確認する。 | As fully committed states parties to the NPT, we reaffirm the complementarity of the Treaty with the NPT. |
われわれは、核軍拡競争の停止および核軍備撤廃に関連する必要かつ効果的な措置として、核兵器の包括的な法的禁止を発効させることによって、NPT第6条の履行を前進させたことを喜ばしく思う。 | We are pleased to have advanced the implementation of the NPT’s Article VI by bringing into force a comprehensive legal prohibition of nuclear weapons, as a necessary and effective measure related to the cessation of the nuclear arms race and to nuclear disarmament. |
われわれは、全てのNPT締約国に対し、第6条の義務およびNPT再検討会議において合意された行動および約束を完全に実施するための努力を再活性化することを求める。 | We urge all NPT States Parties to reinvigorate their efforts to fully implement the obligation of Article VI and the actions and commitments agreed at NPT review conferences. |
われわれは、共通の目的を達成するため、全てのNPT締約国と建設的に協力するとの誓約を改めて表明する。 | We reiterate our commitment to work constructively with all NPT States Parties to achieve our shared objectives. |
13. われわれは、核軍備撤廃に効果的に寄与しうるあらゆる措置を引き続き支持する。 | 13. We will continue to support all measures that can effectively contribute to nuclear disarmament. |
これには、包括的核実験禁止条約の発効に向けた努力、核兵器の使用および使用の威嚇を低減させるための暫定的諸措置、軍縮検証措置のさらなる発展、消極的安全保障の強化、核兵器およびその他の核爆発装置製造用の核分裂性物質を禁止する法的文書が含まれる。 | These include efforts to bring into force the Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty, interim measures to reduce the risk of use and threat of use of nuclear weapons, further development of disarmament verification measures, strengthening negative security assurances and a legal instrument prohibiting fissile material for the production for nuclear weapons and other nuclear explosive devices. |
われわれは、核兵器禁止条約の禁止事項、義務および目的が、非核兵器地帯を設置する諸条約と完全に合致し、補完的であることを確認し、非核兵器地帯との協力を継続することを誓う。 | We pledge to continue collaborating with Nuclear Weapons Free Zones, affirming that the prohibitions, obligations and objectives of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons are fully compatible with and complementary to the treaties establishing these Zones. |
14. われわれは、核軍縮の緊急性、核兵器の存在がもたらす人道的影響と危険に関する重要な証拠を、関連するすべての軍縮・不拡散プロセスにおいて、そしてより広く世界の人々に対して、さらに明らかにすることを誓約する。 | 14. We pledge to highlight further the urgency of nuclear disarmament, the important evidence regarding the humanitarian consequences and risks posed by the existence of nuclear weapons in all relevant disarmament and non-proliferation processes and to the global public more widely. |
これらの影響を防ぐことは、核兵器のない世界を実現し維持するためのわれわれの集団的努力の中心とならなければならない。 | The prevention of these consequences must be at the center of our collective efforts to achieve and maintain a world without these weapons. |
15. われわれは、すべての国に対し、核兵器禁止条約にすみやかに加盟するよう求める。 | 15. We urge all states to join the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons without delay. |
われわれは、この一歩を踏み出す準備がまだできていない国々に対し、この条約に協力的に関与し、核兵器のない世界というわれわれの共通の目標を支持して、われわれと協力するよう訴える。 | We appeal to those states that are not yet ready to take this step to engage cooperatively with the Treaty and work with us in support of our shared goal of a world free of nuclear weapons. |
われわれは、一部の核武装国が、非核武装国に条約への加盟を思いとどまらせるような行動をとっていることを遺憾に思う。 | We deplore the actions of some nuclear- armed states to discourage non-nuclear-armed states from joining the Treaty. |
われわれは、これらの国のエネルギーや資源を、核軍備撤廃に向けた具体的な進展に向けるべきことを提案する。 | We suggest that the energy and resources of these states would be better directed to making concrete progress towards nuclear disarmament. |
そうすれば、すべての人のための持続可能な平和、安全、発展に真に貢献することができる。 | This would truly contribute to sustainable peace, security and development for all. |
われわれはそのような進展を歓迎し、祝福したい。 | We would welcome and celebrate such progress. |
16. われわれは、この条約の目的を実現する上で、われわれの前に横たわる課題や障害についていささかも幻想を抱いてはいない。 | 16. We have no illusions about the challenges and obstacles that lie before us in realizing the aims of this Treaty. |
しかし、われわれは楽観主義と決意をもって前進する。 | But we move ahead with optimism and resolve. |
核兵器がもたらす破滅的な危険に直面し、また人類の生存を確保するためには、そうする以外にない。 | In the face of the catastrophic risks posed by nuclear weapons and in the interest of the very survival of humanity, we cannot do otherwise. |
われわれは、目の前に開かれたすべての道を進み、いまだ閉ざされている道を開くために粘り強く努力する。 | We will take every path that is open to us, and work persistently to open those that are still closed. |
われわれは、最後の国が条約に参加し、最後の核弾頭が解体・破壊され、地球上から核兵器が完全に廃絶されるまで、休むことはないだろう。 | We will not rest until the last state has joined the Treaty, the last warhead has been dismantled and destroyed and nuclear weapons have been totally eliminated from the Earth. |
(原水爆禁止日本協議会訳) |