「バルトの波」というエスペラントのブログから。画像はBMWから。汚い町に、「125年エスペラント」と落書きしてある。人間の大きさを考えると、これは脚立もつかった大掛かりな落書きがしてあることになる。不自然。イチャモンを付けたいわけではないが、説明しようと思って画像を見れば、なんでこんなイケてない絵なのかと思う。
(ブログ「バルトの波」5月25日、アレクサンダー・コルジェンコフ氏の記事---ってもこの日は引用紹介がほとんどだが---より)
http://sezonoj.ru/2012/05/minibmw/BMWがエスペラントを祝福
BMW、MINI、HUSQVARNA(ハスクバーナ)、ロールス・ロイスのブランドを持つバイエルン発動機製作所(BMW)は、世界でもっとも成功している高級自動車とオートバイの製造元である。
同社は14カ国に25ヶ所の工場を、そして140カ国以上に販売代理店の世界的な販売網を持っている。2011年、BMWグループは全世界的に167万台もの自動車と11万3千台ものオートバイを売り上げた。
今しがたのエスペラント・ランドの情報によれば、BMWの自動車のブランド「Mini」は5月24日に、エスペラント発表125周年に際し、エスペラント語で「フェリーチャン・ナスキージュターゴン(お誕生日おめでとうございます)」と、お祝いを発表したとのことである。あの有名な企業BMWがそれについてドイツ語で雑誌に告示を出したということなのだ。
祝辞はエスペラント語でも読むことができる(PDF)。下に全文を示す(いくつか誤字を訂正)。誕生日おめでとうございます! MINIはエスペラント125周年をお祝いいたします。
「世界語」とMINIはその長い歴史とコスモポリタンな意識で結ばれています。
【ミュンヘン】MINIは世界的に知られ、ほとんど全世界で使われている人工語エスペラントの125周年をお祝いいたします。イギリスの高級車〔Miniのこと〕、その前身のモデルは1959年に初めて作られた車です。そしてエスペラントは長い、波乱に満ちた歴史と非常にさまざまな文化にわたる幅広い大衆性とを有しています。計画言語エスペラントの創造と普及は眼科医にして言語学者ルドヴィク・レイザー・ザメンホフの作品です。彼は1887年に「エスペラント博士」というペンネームで、ワルシャワにおいて小冊子を発行しました。その冊子に、全世界的に理解しやすく、世界中で使うことのできる言語のための基礎を彼は記したのです。125年後の今日、エスペラントはすべての大陸において使われています。この成功の国境を越える歴史---これは自動車MINIのそれとよく似ています。
ルドヴィク・ザメンホフは1859年に語学教師の息子として今のポーランドのビアリストクで生まれました。当時ビアリストクはロシアに属していました。簡単に学ぶことができ、簡明な文法法則を持つ中立な言語を人々の国際的な相互理解のための言語を目指し、ザメンホフは計画言語であるエスペラントを作り出しました。そのために、彼はラテン語、ドイツ語、スラブ語などの要素を組み合わせました。初めてのエスペラントの組織が急速にヨーロッパ諸国で急速に形成されましたが、20世紀の政治的な状況は何度もエスペラントの普及を困難にしました。人々の相互理解のツールとして、エスペラントはしかし常に世界中でますます歓迎されました。
今日、全世界で100以上もの市場において販売されているMINIと同じように、エスペラントも国際的な現象として発展してきました。この人工言語は今日では、100以上の国々で使われています。中国、カナダ、韓国、オーストラリアやその他の国々のラジオ放送局は定期的にエスペラントで放送していますし、インターネットでもこの計画言語は非常に好まれています。検索のグーグル、インターネット電話サービスのスカイプ、ネット百科事典のウィキペディアやブラウザのファイヤーフォックスもエスペラントを「話して」います。数十年の間継続して、この言語の発展する友人たち、利用者たちの団体、グループなどが存在していました。--- それはMINIユーザの国際的な輪にも似て、多様性とコスモポリタンな性格を持っていました。さまざまなエピソードに満ちた長い歳月にも関わらず、エスペラントはずっと若く活動的であり続けていました。強まるグローバル化や現代のモダンな生活スタイルの要求と並行して、エスペラントは継続的にその成長する語群を新しい環境とに順応し続け、また挑戦し続けています。このようにして、エスペラントは同時に伝統と現代化とを意味しているわけです。---このことはMINIとまったく同じです。
端的に申し上げて、MINIとエスペラントはいくつかの共通の特徴を持っています。どちらもコスモポリタンで、世代や大陸をつなぎ合わせます。どちらもヨーロッパにその源を持っているにしても、どちらも全世界に根ざしています。そういうわけで、MINIは最も希望に満ちたエスペラント(希望)で「125歳の誕生日おめでとうございます」と申し上げます。そしてこれからの125年も何事につけ良好でありますように、と。
まあ、とって付けたような祝辞をありがとうございます、といってもお礼を言う立場でもないが。
日本のMINIのサイトを拝見してもエスペラントのことは出ていないので、ドイツだけなのかな。
エスペラントの誕生日(発表日)は1887年7月14日だと、Wikipediaにあるから、日付はもっと先なのだが、発表後の今年までの経過年数である「125」というのは、1と4分の1世紀だからか、「向こう」ではキリが良いらしいのだ。それで、こういうマークも作り、話題にもなるらしい。