京都国立博物館は全く面白くない / (nur japanlingve)

国立民族博物館が大変面白かったので、期待して、リニューアルした京都国立博物館に行った。
建物は立派だったが、どこも薄暗くて、展示も画一的、字は小さくて読みにくい。人がそんなに多いとも思えないが、暑苦しくて息苦しい。
説明のパネルは低すぎたり、展示物は子どもに高い位置だったりで、足も腰も痛くなってきた。子どもは全く興味を示さないで、帰りたがっている。座る場所も少ないし、座る場所があっても、座って何かを鑑賞したりガイドブックを読んだりという雰囲気でも明るさでもない。
あちこちにやたら黒服の男女が立っているが、何のためにいるのか、説明してくれるのか、単に混雑整理なのか、黒服同士で談笑しているものもいて、わけがわからない。室内の温度と湿度が上がって、酸素が薄くなるだけである。


テレビのお宝探偵団はあんなに面白くて、説明も(覚えたりはしないが)分かりやすいのに、どうして京都国立博物館はあんなに徹底的につまらないのだろうか。民族博物館との違いは何だろうか。琵琶湖博物館だって、もっともっと面白いのに。


思うに京都国立博物館の展示は冒頭の展示環境のまずさのほかに、展示物を見ても、その展示物が作られ・使われ・崇められたときの人々の暮らし・生活様式・気持ち・何かの「仕組み」に「思いをはせる」という誘いがほとんど無い(全く無いと思う)からではなかろうか。何かのテーマで集めたものをただ並べているだけで、その展示物がどういう時代にどういう気持ちで描かれた・求められたということや、作品のすばらしさはどこなのかとか、なぜそれを展示するのかという、展示物を中心に訴えるものがわからない。
それとも入り口ですごい人数で配布している音声案内を携帯すれば面白いのだろうか。だが、音声案内がないと面白くない時点で、民族博物館にも琵琶湖博物館にも負けである。


こんな展示では、入館料を払う価値が無い。向かいの三十三間堂で熱心に案内板を読んだほうがよほど充実する。