-into -anto -onto / 過去の人−現在の人−未来の人

eccentriceccentric 2009/03/27 13:43 こんにちは。id:eccentricです。
中略
#ところで、レルノントってなんですか?

#レルノントとは「学ぶ」を活用したものです。読み方はローマ字読みで。
lerni / lernis / lernas / lernos / lerninto / lernanto / lernonto
学ぶこと / 学んだ / 学ぶ / 学ぶだろう / 学んでいた人 / 学んでいる人(=生徒)/ 将来学んでいるだろう人

面白いでしょ?

eccentriceccentric 2009/03/27 20:19 なるほど。
「将来〜しているだろう人」という活用まであるんですか。面白いですね。

http://d.hatena.ne.jp/shiro-kurage/20090326/p2

論理的には lernonto を訳せば、「学んでいる人(あるいは物・事)」の未来形なのだから、「将来学んでいるだろう人」で間違いじゃあないだろうけれど。あんまり、そんな「未入信者」のような言葉は使わないような気もする。
語根に、時制の語尾(接尾辞)をつけて名詞化したものでよく流通してそうなものに、どのようなものがあるか見てみやした。

"-anto" で終わらせた活用の形


まずは、現在形の -anto を見てみよう。
間違いはどれかな。わざと間違いが含まれています*1。ちなみに、Esperanto は「希望している人」と言って、この「活用」形の一つです。

日本語 語根/ant/名詞の語尾 -o   日本語 語根/ant/名詞の語尾 -o
差出人 adres/ant/o   協力者 kontribu/ant/o
ゾウ elef/ant/o  リエータ kre/ant/o
エスペラント Esper/ant/o   労働者 labor/ant/o
ヘルパー help/ant/o   住人 loĝ/ant/o
情報提供者 inform/ant/o   話者 parol/ant/o
侵略者 invad/ant/o   生産者 produkt/ant/o
k/ant/o   提案者 propon/ant/o
初心者 komenc/ant/o   支配者 reg/ant/o
指揮者 konduk/ant/o   訪問者 vizit/ant/o
助言者 konsil/ant/o   保護者 zorg/ant/o

"-into" で終わらせた活用の形

次は、 -into 過去を示す。あんまり数はなかったな。間違い探しもよろしく*2

日本語 語根/int/名詞の語尾 -o
脱走兵 dizert/int/o
創始者 iniciat/int/o
発明者 invent/int/o
造物主 Kre/int/o
死亡者 mort/int/o
スプリント spr/int/o
発見者 trov/int/o
作者 verk/int/o


"-onto" で終わらせた活用の形の流通は少ない

onto で終わる名詞はいくつもあるのだが。

日本語 語根/ont/名詞の語尾 -o
未来 est/ont/o
正面 fr/ont/o
m/ont/o
p/ont/o
物語 rak/ont/o
出会い renk/ont/o
正解は「未来」だけが「活用」であって、他の /ont/o は間違い。こんなに沢山間違いを出すのも良くないのだが、ちょっと寂しかったので。例えば山なら、語根は mont で語尾が -o 、あわせて monto となる。「山の」なら、mont/a 、「峠道」は monta pasejo っていう感じ。


皆無というわけではない lernonto 例

ただし、論理的には、lern/ont/o という語は十分ありうるわけで、Tekstaro de Esperantoで調べたら、3例あがってきた。訳は私の試みの訳。

  • lernontojn, kiuj ne scipovas latinidajn ラテン系の(言葉)ができない、入門者たちを
  • por lernontoj de Esperanto これからエスペラントを学ぼうという人たちのために
  • por atingi lernontojn por niaj kursoj 私たちの講習会のために、これから学ぼうとする人たちに到達するために(?講習会にこれから学ぶ人を到達「させる」と言いたい文なのか?)


ながなが書いてきたが、lernonto というコトバはウソではなかったという確認。

*1:ゾウ、歌の語根はそれぞれ、elefant と kant です。

*2:スプリントは間違い。